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社員のモチベーションが高まらない本当の理由と対応策を一挙大公開

11/11/2021


モチベーションとはなにか?

一般的に使われている「モチベーション」はこの世に存在しない

・社員のモチベーションをもっと高めたい

・最近、メンバーのモチベーションが下がってきている気がする

・そもそも自分自身が、モチベーション高く仕事に取り組むことができていない


そんな悩みやモヤモヤを抱えながら解決策を探るために、この記事を閲覧してくれたことかと思います。


一般的に使われるようになった「モチベーション」という言葉ですが、多くは行動を起こすための「やる気」・「動機付け」・「意欲」といった意味合いで利用されています。


その「モチベーションを高めたい」と考えている皆様に、序盤からたいへん申し上げにくい事実をお伝えします。


「モチベーションは脳科学的に存在しない」という事実です。


東大薬学部・脳研究者の池谷裕二氏によると、モチベーションは、行動を起こすことで後発的に出てくるものであり、その行動を起こすためのモチベーションは存在しないということです。つまり、モチベーションは原因ではなく、結果であるということです。


コンフォートゾーンに戻る力のことをモチベーションと言う

違う視点で「モチベーション」を見ていきましょう。認知科学では、「コンフォートゾーンに戻る・維持する力」のことを「モチベーション」と定義されています。これ以降の文中では、「モチベーション」=「コンフォートゾーンに戻る・維持する力」という意味合いで使用します。
「コンフォートゾーン」とは、直訳すると「快適な空間」と訳すことができ、人間は無意識的にその慣れ親しんだものや一定の安定した状態を維持しようとする機能を有しています。

例えば、サウナ好きな人がいたとします。サウナに入ったことのある人はわかると思いますが、だいたい80~90度くらいで日常では考えられないくらい暑いです。その時の人間の体温はどうでしょうか?80~90度でしょうか?絶対に違いますよね。外の気温が80~90度くらいでも体温は平熱を保っています。では、水風呂に入ったらどうでしょう?だいたい20度くらいでしょうか。体温は20度になりますか?もちろんなりません。水風呂に入っても平熱を保っています。その平熱がコンフォートゾーンで、外気がどんな気温でもその平熱を維持する力、戻ろうとする力をモチベーションと言います。




これさえ理解できれば、モチベーションが下がったり、上がったりするカラクリがこれまでと違う次元で理解できると思います。

結論、社員のモチベーションを高めたいのであれば、その社員のコンフォートゾーンを未来側にずらす(=目標設定をする)必要があります。そうすることで自然発生的にモチベーションの向上が期待できます。未来側にコンフォートゾーンがズレたことにより戻ろうとする力が働き、モチベーションが高まる。という仕組みです。

社員のモチベーションを上げることの効果

実際に社員のモチベーションを上げることはどのようなメリットや効果があるのでしょうか?

仕事のパフォーマンスが劇的に変わる

モチベーションが高い状態。つまりコンフォートゾーンが未来側にズレた状態と言えますが、この状態の人は明らかに仕事のパフォーマンスが高まります。チームの中で成果を出している人は、未来側の基準値の高い状態に自分のコンフォートゾーンをずらすことができていると言えます。基準値の高い状態、というのは言い方を変えると妥協点が高い状態のことです。

例えば、ある会社の営業部署で、成約率の平均が40%だった場合、一般的は社員は目標を45%において、40%は達成圏内で35%は余裕でいけるだろう、という感覚だと思います。一方で成果を出している社員は、未来側のゴールから考えると、60%を目標において行動・思考するし、50%は達成圏内で45%は余裕だろう、というような妥協点が高い状態で自分のコンフォートゾーンをおけている、ということです。

現状の自分に満足しておらず、未来側のコンフォートゾーンに戻ろうとして行動量が増える。外から見ると、モチベーションが高いように見えますが、本人は全くそう思っていません。会社で成果を出している人がモチベーションの話をしないのは、そういう理由です。

マイクロマネジメントが不要になる

モチベーションの高い社員、ここでは会社の向かう先と社員の向かう先が一致している状態を想定して話を進めますが、その社員は未来にあるコンフォートゾーンに向かってモチベーション高く、パフォーマンス高く、自発的に思考し行動をするため、マネージャーが事細かくマネジメントをする必要がありません。社員がアクションしやすいように、サボらないように、行動を管理しやすいように、目標をKPIに落とし込み、毎日のように数値管理をする必要がなくなります。同じ目標を達成するパートナーとして議論し合い、よりよい解決方法を導き出すことに専念できます。

離職率が下がる

これは一概に言えないのですが、本当に社員のやりたいことと会社の向かう方向が同じだった場合、そこにモチベーションが高く働いているため、他の環境に身を置くという可能性が低くなります。一方で、社員のやりたいことの向かう先が会社と違う場合、違う方向にモチベーションが働くことになるので、組織を去ることが両者にとって最良の選択となります。両者の向かう先が同じである前提にはなりますが、離職率が低下すると言えます。

以上から分かる通り、社員のモチベーションが高い状態は、会社にとって良いことばかりです。

社員のモチベーションが低下する・低い理由

次に、社員のモチベーションが低下する、低い理由についてです。


社員のやりたい方向で目標設定ができていない

目標というのは、やりたいと思えることが前提にあります。そのため、社員のやりたいことでなかったり、やりたいことであっても、ワクワクするような未来の目標を設定できていないと、モチベーションは現状維持をする方向に働きます。これは別の言い方をすると、現状維持することにモチベーションが働いていると言えます。これがモチベーションの低い状態の本質です。


「やらなければならないこと」で日常が溢れていて、自分の本当に「やりたいこと」が見えていない

人は「やらなければならないこと」で日常が溢れていると、それがコンフォートゾーンになり、「やりたいこと」が何かわからなくなる、もしくは「やりたいこと」をするのはいけないことだという思考になってしまいます。


「目標は、社員がやりたいと思えることが前提にある」と伝えたとおり、まずは社員が何をやりたいのか、をマネージャーは把握する必要があります。また、社員も自分の「やりたいこと」はなにか、がわかっていないといけません。そのためにはまず、「やりたいこと」と、「やらなければならないこと」を区別する必要があります。可能であれば、「やらなければならない」でやっていることを断つことです。これは仕事だけでなく、プライベートも一緒です。

例えば、「健康にならなければならない」とジムに契約をして通っているとしたらやめてみる。そもそも「やらなければならない」で入会しているので、最初から幽霊部員の方もいるでしょう。また、会社に出社をすることもそうです。それが当たり前で無意識的に毎日会社に出勤していたのに、コロナで一気にリモートワークが進み出勤がなくなる。会社の業績がどうなるか心配されていたが変わず、むしろ伸びている。社員は通勤時間が無くなった分、家族や自分の趣味に時間を使えるようになり、さらに社員満足度がアップ。そんな会社も多いのではないでしょうか?

無意識的に「やらなければならない」という意識でやってしまっていることが意外と多いです。それを省いていくことで、自分の「やりたいこと」が見えてきます。

社員のモチベーションを上げる方法

では具体的にどのようにして社員のモチベーションを高めれば良いでしょうか?一言でいうと、「社員のやりたい領域で、目標設定をすること」です。しかしそのために気をつけなければならないことがあるので、ご紹介します。

心理的安全性を保つこと

「本当にやりたいことで、かつ目標になりうるもの」はマズローの欲求5段階説で言うところの自己実現欲求が満たされるものと近いです。マズローの欲求5段階説とは、人間の欲求は下から「生理的欲求」、「安全の欲求」、「社会的欲求」、「承認欲求」、「自己実現欲求」と5段階あり、低階層の欲求が満たされないと高階層の欲求も満たされない、というものです。つまり、「本当にやりたいことで、かつ目標になりうるもの」を探すためには、「生理的欲求」、「安全の欲求」、「社会的欲求」、「承認欲求」の4つが満たされている必要があります。


目標設定をすること

簡単に「目標設定をする」、と書いていますが実はそう簡単ではありません。目標設定とは、KPIや売上目標といった次元ではありません。その社員が本当にやりたいこと、会社で叶えたい未来のことを言います。本当の目標が見えた時、会社で叶えられるものではない可能性もありますが、それも含めマネージャーは受け入れる度胸が必要です。マネージャー自身の目標が会社で叶えられる未来にあり、その目標を叶えるために新たに人が必要なのであれば、そこにモチベーションが働き、同じ会社の他の部署のメンバーや、新しく人を採用するために行動をするだけの話ですから。


フィードフォワードを用いること

ではどうやって目標設定をするのか。それがフィードフォワードという概念です。フィードフォワードとは、未来を起点として改善方法を導き出す方法です。対となる言葉には、フィードバックがあります。フィードバックは過去を起点として改善方法を導き出す方法です。フィードフォワードをすることで、社員は徐々に未来から物事を考えることに慣れ、未来自分のやりたいことが見えてきます。

フィードフォワードについて、詳しく知りたい場合は、コチラ

社員のモチベーションを上げるためにやってはいけないこと

逆に、社員のモチベーションを上げるためについやりがちなNG行為をご紹介します。それは、「外圧によるモチベーションコントロール」です。「外圧」というのは、賞罰や恐怖のことで相手を褒めたり、怒ったりすることを言います。これは言葉だけでなく、会社としてのインセンティブ制度などの制度にも当てはまります。ではなぜだめなのか。それは脳がその刺激に慣れてしまうからです。

例えば、ある会社で一定の成果を出したり、売上の何%をインセンティブとして還元をする、という制度があるとします。その会社で働いている友人はモチベーション高く仕事をしていたはずなのに、久しぶりに会うと「仕事に対する給料が見合わない」とぼそっと話をしてきました。どれくらい給料をもらっているか聞いてみると、自分より明らかにもらっていたりとか。別の例で言うと、仕事で失敗をするたびに怒っていて、最初は一定期間ミスをしないのですが、ある時から怒っても全然言うことを聞かなくなるとか。

これらは全て脳がその刺激に慣れて、外圧の効果がなくなっている典型です。またもしその外圧がなくなった場合、人はどうなるでしょうか?インセンティブ制度のある会社から、いきなりインセンティブ制度がなくなったら?想像に難くないでしょう。
勘の鋭い人はここで気づいたかも知れませんが、モチベーションが高いから頑張る、というのは外圧の刺激があるから頑張る、というのと同義なのです。

「外圧」による社員のモチベーションコントロールはやめましょう。

以上、社員のモチベーションが高まらない本当の理由と対応策についてでした。明日からできるおすすめの具体的なアクションは、「フィードフォワード」です。ぜひ実践し、社員のモチベーションを高め、組織としてあるべき未来の姿を叶えてください。
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