ニュース一覧に戻る
導入事例

エンジニアスタッフとの接点をたくさん作ることで、エンジニアスタッフの不遇をゼロに、そしてプラスにすることでお客様の成長に貢献したい

2021年07月29日


株式会社ZERO取締役 港弘光氏


エンジニアスタッフと向き合うことからすべてが始まる

―貴社の事業内容を教えてください

当社は創業時から、WebサービサーやSIerなどのお客様に、システム・エンジニアリング・サービスやシステムエンジニアの派遣、常駐開発支援を行っています。汎用系や業務系、Web系まで幅広いスキルを持ったエンジニアスタッフが、お客様の開発プロジェクトを外部からご支援しています。

また、当社ではミドル層からシニア層のエンジニアプールを保有しており、同業他社から珍しいとよく言われますが、お客様先に所属している若手エンジニアにプログラミングや技術知識を教育する講師のご相談も多くいただいています。


―貴社サービスの体制やマネジメントはどのような仕組みですか?

私が営業総責任者を担い、現場にはマネジメント1名と6名の営業担当者がいます。最近では、育ってきた若手営業担当者をリーダーとして小チームを作り、お客様はもちろん、エンジニアスタッフのみなさんと日々向き合っています。


―貴社サービスの特徴を教えてください。

当社は、エンジニアスタッフの不遇な状況を改善したいという想いから創業したのですが、最近改めて「マイナスからゼロ、ゼロからプラス」という方針を固めました。

今でも、エンジニア業界の課題として、エンジニアスタッフがプロジェクトのしわ寄せを吸収させられたり、納品ができるまで労働を強いられているという話を聞くことがあり、エンジニアが使い捨てられていると感じています。

そんな不遇が起きないよう、エンジニアスタッフにとってのマイナスをゼロにすることを心がけています。

具体的には、エンジニアの使い捨てが起きないよう、案件を見つけにくい方であっても、エンジニアスタッフの希望に沿って、案件をご紹介し、プロジェクト参画中のサポートを最大限努めています。接点ができたすべてのエンジニアスタッフに寄り添っていたいと考えています。そうすることで、エンジニアスタッフのパフォーマンスを上向きに調整でき、お客様への価値提供が最大化できるからです。


―案件を見つけにくいエンジニアスタッフとはどんな方ですか?

エンジニア業界の関係者であれば分かると思いますが、業界的に年齢を気にする文化があります。

例えば、直近の話ですが、ほかのエージェントではマッチングができなかった御年70歳のエンジニアスタッフにも真摯に向き合った結果、その方が輝ける環境を提供できました。対話を重ねた結果、汎用系の領域でとても尖っている技術をお持ちだと見抜けたのです。当社は人手が薄い案件や集まりにくい案件を敢えて狙っているからこそ、マッチングが成立したと思います。実際に、お客様から高い技術力を評価いただいており、参画開始してまもなく契約更新のオファーをいただけました。


―70歳のエンジニアスタッフでもマッチングが成立するのは営業力が強いからでしょうか?

エンジニアスタッフと対話を重ね、年齢というビハインドを跳ね返す経験やノウハウを引き出しているだけです。70歳のエンジニアスタッフに限らず、当社では無理なマッチングを図らず、個別個別の出会いを大切にしています。無理なマッチングは、お互いの期待値やかみ合わないことになるので、エンジニアスタッフにとってもお客様にとっても不遇が起きてしまいますからね。

特に、ほかのエージェントでは扱えないエンジニアスタッフの場合、ひとりひとり、丁寧に面談をしなければ、エンジニアスタッフの持っているスキルや特徴を引き出すことはできません。何度か面談を重ねた後、当社の営業担当者が「このエンジニアスタッフと一緒にビジネスがしたい」と願い、「とがった技術を持っていらっしゃる」ことに気づけば、エンジニアスタッフの目線でお客様と対話することができます。


―貴社サービスをお客様へデリバリーするうえで留意されていることは?

お客様の組織文化とエンジニアスタッフが持つ人となりとのマッチ度です。陳腐な表現かもしれませんが、エンジニアスタッフのキャラクターを理解することが大切だと考えています。なぜなら、お客様の組織文化によっては、コミュニケーションが苦手でも黙々と着実に作業するエンジニアスタッフは評価していただけます。そのため、エンジニアスタッフのスキルはもちろんのこと、キャラクター面を留意しています。


実際にエンジニア採用が苦手なお客様からは、「予想以上のパフォーマンスで年齢を感じさせない」というフィードバックをよくいただきます。そして結果的に口コミによる広がりでお引き合いをいただけたりしています。

また、当社とお付き合いいただいているエンジニアスタッフには、数年単位でご一緒いただいているエンジニアスタッフもいて、お客様との契約期間が切れたとしても当社の違う案件に就かれるエンジニアスタッフも多いです。いわゆる継続率や再契約率も意識しています。巡り巡って、エンジニアニーズをお持ちのお客様に対して、なかなか集まりにくいエンジニアスタッフを集めることができていることにも繋がっています。


―貴社が大切にされている想いや文化があれば教えてください。

エンジニアスタッフへ仕事の面でQOL (Quality Of Life/生活の質)の向上に貢献することです。エンジニアスタッフのQOLが向上すれば、エンジニアスタッフの仕事力も上がり、結果としてお客様への貢献度合が高まります。そのため、「マイナスからゼロ、ゼロからプラス」という方針のもと、エンジニアスタッフに寄り添ってエンジニアスタッフのために働くことを社員一丸となって取り組んでいます。とはいえ、エンジニアスタッフ側に偏らず言いなりにならず、エンジニアスタッフとお客様の双方が納得した上で気持ちよく働ける環境づくりに努めています。

そのためには自分たちとしてできることを「まずやりきること」を大切にしています。例えば、空調が強すぎるとか席を変えて欲しいという小さな要望から、稼働時間やプロジェクトについての要望まで、エンジニアスタッフにとってのマイナスをゼロにするため、エンジニアスタッフの要望を聞いてお客様と向き合って調整しています。特に、離脱してしまう理由である「人間関係のお悩み」には時間を気にせずエンジニアスタッフのお話を伺って、応えたい。ひとりあたりにかけるフォローの時間を気にしないことが、フォローの質を高めることに繋がると信じています。当たり前のことのように思えますが、エンジニアスタッフへのフォローを徹底し同時に質を高めることで、エンジニアスタッフのパフォーマンスを調整できます。お客様への価値提供に不可欠な活動です。


エンジニアスタッフのQOL向上のためにできること

―エンジニアスタッフのリテンションやモチベーションを高めるために、課題に感じていることは?

エンジニアスタッフの不遇をなくす、「マイナスからゼロ」にすることは、日々の活動から一定程度の手応えを感じていますが、「ゼロからプラス」にすることはまだまだ課題が多いと感じています。

働きやすい環境になるような調整だけでなく、これからは、エンジニアスタッフのキャリアプランニングやQOL向上のための施策をより強化していきたいと考えています。「ゼロからプラス」にできることが増えると、エンジニアスタッフも更にプラス思考になるので、ご紹介できる案件の質や幅も広がり、エンジニアスタッフにとってチャレンジできる案件やマッチングする案件がもっと増えていきますからね。


―エンジニアスタッフのQOL向上を実現するために最も大切なことは?

当社とエンジニアスタッフとの関係性です。関係性が無ければ、初回契約期間で終わってしまうので、エンジニアスタッフから信頼を得るために、「自分たちはエンジニアスタッフに何ができるか」を常に試行錯誤しています。一方で、信頼を得るにはどうしても時間が必要です。そのため、営業担当者には裁量を持たせています。例えば、片道2時間かけてもエンジニアスタッフに会いに行っても許されます。


―ひとりひとりに時間をかけていくことを大切にしている文化はどのような経緯で醸成されたのですか?

もともと私自身が金融業界や不動産業界に身を置いており、日々地獄のような細かいKPIを設けられ、増収増益のPDCAに縛られていました。そんな環境下では、営業担当者個人に自由はなく、会社の駒のように動いていたので達成してもあまり嬉しくなかったんです。

そんな自身の過去を振り返り「どうすればみんな幸せになるんだろう」と考え続けました。そして「マイナスからゼロ、ゼロからプラス」を営業担当者が自分で考えて自由に動いてもらうことが、最良だと思ったんです。もちろん効率化も大事ですが、追い詰められるとミッションビジョンが達成できないという経験から今の文化ができたんだと思いますね。そのため、営業現場には利益や効率化よりも、時間をかけてでもまずはエンジニアスタッフやお客様との信頼を構築することを体現してもらいたいと思っています。それが、エンジニアスタッフのQOLを高める第一歩になります。


エンジニアスタッフとの信頼を構築するためのtechpassport

―techpassportをご利用いただくにあたって、選んでいただいた経緯や狙いを教えてください

エンジニアスタッフのQOLを高める第一歩として、当社とエンジニアスタッフとの接点を強化したいという課題がありました。その解決策として、営業担当者のフォローアップスキルをどのようにして高めようかと悩んでいたところ、techpassportと出会いました。techpassportを使って接点を強化し、エンジニアスタッフの継続率を更に長くしたいという狙いがありました。


―techpassport導入の決め手となったポイントは?

techpassportを使ってエンジニアスタッフの状況が分かれば、接点を強化するひとつの方法になると考えたのです。その重要指標として、エンジニアスタッフの継続率を設定しました。エンジニア業界平均におけるエンジニア稼働期間が1.6年と聞いており、さらに今の稼働期間を上回る継続率を目指したいと考えました。また、techpassportは毎月2回わずか6問の設問に回答するだけでスタッフのコンディションの変化に気づくことができるのですが、回答を集めるための工数がかからないことも決め手になりました。強制力が無くても、平均回答率が70%以上という実績には驚きましたね。「マイレージ機能」によって、アンケートに回答するだけでマイレージが貯まり、貯まったマイレージはAmazonギフトに交換できるため、アンケートへの回答意欲が上がり、エンジニアスタッフへのインセンティブにもなります。エンジニアはポイントを貯めることが好きな傾向にあるため、そこを上手く活かせているなと感じました。一定数の回答があれば、リテンション分析に活用でき、エンジニアスタッフのパフォーマンスの調整がやりやすくなりそうです。


―techpassportで役に立った機能は何ですか?

エンジニアスタッフへ同じアンケートに毎月2回答えていただく基本機能です。同じアンケートを繰り返し実施しますので、エンジニアスタッフの変化が定点観測できるため、エンジニアスタッフの状況が手に取るように分かります。場所が離れていてもエンジニアスタッフの悩みや課題のイメージがつくようになりましたし、エンジニアスタッフの変化を迅速に気付くことができました。データが蓄積されると、エンジニアスタッフのリテンション分析に活用することができそうです。


―techpassportを活用する上で、貴社ならではの工夫があれば教えてください

エンジニアスタッフのコンディションのスコアが低くなったり、フォローすべきエンジニアスタッフがいれば、管理者や営業担当者にアラート通知が来る機能はもともとtechpassportにあります。しかし、提供されている機能だけに頼らず、社内でtechpassportの運用担当者を置いて、コンディションのスコアが下がったエンジニアスタッフがいたら、運用担当者から営業担当者にリマインドをかけることで、必ずフォローできる体制を作っています。

あとは、エンジニアスタッフとの面談の際、エンジニアスタッフの変化に対して質問をしています。例えば、人間関係のスコアが落ちていたら、人間関係について深く面談で聞くことで、面談の質が上がります。

また、最近ではエンジニアスタッフとの初回面談の時に、ちょっとした変化に気付けるよう、毎月2回のアンケートに回答して欲しいというアナウンスをしています。そうすることで、当社のフォロー体制の説明も兼ねることができます。


―(導入からまだ3ヶ月ほどと短期間ではありますが)実際に効果があったと感じていることは?

毎回必ずアンケートに回答していただけるエンジニアスタッフのフォローがしやすくなりました。もともと、客先常駐型なのでなかなかエンジニアスタッフと直接会えないのに、新型コロナの影響でテレワークになってしまい、営業担当者とエンジニアスタッフの接点が減ってしまっていました。しかし、techpassportを使うことで、エンジニアスタッフのコンディションが分かるので、フォローすべきエンジニアスタッフの優先度も決めやすくなります。

また、営業担当者の代理で私がエンジニアスタッフのフォロー面談をすることになっても、現場でのコンディションの変化が分かるので、ある程度予測を立てて質問ができるようになりましたし、フォロー面談の準備も減りました。

何より、フォローのスキルが少なく質問力が弱い営業担当者でも、簡単にフォロー面談で深堀して質問が出来ようになりました。techpassportで分析結果を見て、エンジニアスタッフから出てきた言葉をそのまま使えば、フォローのスキルが無くても質問の深堀が出来るのです。


―すべてのエンジニアスタッフから回答が集まっているんですか?

いえ、ごく一部のエンジニアスタッフからは今でも回答が一切ありません。回答がなかったエンジニアスタッフは早期に離脱するのかなと思いきや、よく分析してみると、そういうエンジニアスタッフはフォロー自体が不要だということも分かりました。

[人間関係を気にする方][人間関係を気にしない方][継続率が高い方][継続率が低い方]という4象限があるとすれば、「人間関係を気にしない方でかつ継続率が高い方」にはフォロー自体が不要だということです。

この層のエンジニアスタッフには、techpassport導入前においても何をしても反応がありませんでした。営業担当者は「エンジニアスタッフから嫌われているのかな?」とモヤモヤしていました。しかし、定期的なフォロー自体が迷惑行為なんだなと分かり、フォローすること自体が逆効果だと割り切れました。そういうエンジニアスタッフには、何か要望が来た時に誰よりも迅速に応えて信頼関係を作ることに徹しています。techpassportの分析機能を使って、エンジニアスタッフそれぞれに合ったフォロー方針を決めることができました。


techpassportを使ってフォローの質を高める

―techpassportを導入するときのエンジニアスタッフの皆さんへの説明方法は?

techpassportから提供されたエンジニアスタッフ向けの説明資料を使って、「場所が離れていても信頼関係を作る」という目的を添えてアナウンスしました。エンジニアスタッフからは特に大きな抵抗はありませんでしたね。


―techpassportの利用をレコメンドしたい業界や企業があれば教えてください

当社と同じようなシステムエンジニアリングサービスや派遣会社の営業部門はもちろん、現場の人材調達部門にもオススメしたいです。techpassportは参画形態を問わず利用できる構造になっているため、多様な人材の管理もしやすく、ビジネスパートナーのエンジニアスタッフが多い企業にも合っていると思います。

また、業種業界を問わず、「現場スタッフに離脱されたら困る」というお悩みを持っている立場の担当者にはオススメしたいですね。現場スタッフとコミュニケーションを取る口実にすれば、信頼関係を作るきっかけになります。

techpassportで集まった回答結果は、部門やプロジェクトなどの切り口で比較分析することができ、自社の平均スコアとも比較できるので、スタッフの離脱予測にも使えると思います。


―techpassportの今後の活用についてのお考えをお聞かせください

エンジニアスタッフとのコミュニケーションを行う上で、techpassportの利用頻度を高めていきたいと考えています。

たくさんのエンジニアスタッフに使ってもらうようにするために、エンジニアスタッフとの初回面談のときから、techpassportの紹介をしています。

また、エンジニアスタッフに向き合っている営業担当者のフォローの質を更に高めていきたいと考えています。


―techpassportに改善してほしい点や追加機能のご要望があれば教えてください

操作しやすく、パッと見て分かるようになっているのはいいですが、管理画面のUI(デザイン)はもっと業務寄りでもいいと思います。

あと、techpassportを利用している企業全体の平均点が分かるようになっていますが、業歴や年齢など分析の切り口を更に細かくして、例えば「40代のエンジニア」が何に困っているのかレポートがあれば参考になります。営業担当者が仮説を立ててエンジニアスタッフにアプローチすることができるようになるからです。具体的なアタリをつけてアプローチしてくと、8割くらいは引っかかると思うので、エンジニアスタッフのお悩みやお困りごとをさらに引き出しやすくなると思いますね。


エンジニアみんながQOL高く働ける「エンジニア共和国」を作る

―今後の貴社の取り組みについて、意気込みを教えてください。

当社では「エンジニア共和国を作ること」を目指しています。エンジニアスタッフにとって、私たちの世界で完結できる世界を作っていきたいと考えています。当社と接点を頂ければ、案件もあるし生活水準も向上できるという仮想空間をゴールとしています。そのためには、エンジニアスタッフにご紹介できる案件の質を高めることが第一歩となります。案件の質が高ければエンジニアスタッフがたくさん集まってきます。エンジニアスタッフがたくさん集まると、さらに優良なお客様も集まります。まずは、そんなサイクルを作る必要があると考えています。エンジニアスタッフのQOLが高い状態をキープできると、お客様への貢献度も高くなります。

その過程でエンジニアスタッフのQOL向上に寄与するコンテンツやサービスや機能を増やしていきたいです。

techpassportはエンジニアスタッフのQOL向上のための機能の1つとしてこれからも活用していきたいですね。techpassportを使ってエンジニアスタッフの困りごとを課題解決し「マイナスをゼロ」にして、つぎにエンジニアスタッフのニーズをくみ取り「ゼロからプラス」になるような良いサービス作りができればいいですね。

また、techpassportはエンジニアスタッフのモチベーションをあげるきっかけを作れるかもしません。

エンジニアスタッフの不遇をゼロに、そしてプラスにできる世の中にするためには不可欠なツールになると思います。


■■■取材にお応えいただいたtechpassport利用企業■■

企業名:株式会社ZERO

住所:東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー6F

連絡先:営業部 営業推進 田端 尚輝

e-mail:tabata@ze-r0.jp

ニュース一覧に戻る